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セーブ・ザ・チルドレンの「母の日レポート」

子ども支援の国際NGO、セーブ・ザ・チルドレンが毎年母の日に合わせて発行している「母の日レポート」が今年も発行され、その中で『お母さんにやさしい国ランキング』(母親指標:Mother’s Index)が発表されましたので、ここでご紹介したいと思います。

その結果、2015年は179カ国中1位はノルウェーで、2位フィンランド、3位アイスランド、4位デンマーク、5位スウェーデンと上位は北欧諸国が占める一方で、最下位はソマリアとなり、下位は11カ国中2カ国を除いて西・中央アフリカの国々が占める結果となりました。
では、肝心の日本の順位はというと……、昨年と変わらず179カ国中「32位」。これは先進7カ国中では6位とアメリカに次いで低い順位になっています。
なぜ、日本はランキング上位に入ることができないのでしょうか?
その原因を「セーブ・ザ・チルドレン」では、“女性議員の割合の低さ”にあると指摘しています。
16年前にランキングを開始して以降、他国は議席の一定比率を女性に割り当てる「クオータ制」の導入などで母親目線のサポートを目指し状況を改善してきました。

対して日本では大きな改革などもされなかった結果、女性議員の割合(11.6%)が179カ国中140位という最悪の事態を招いています。これはなんと、総合ランキング最下位のソマリアよりも低く、アジアではインドや韓国よりも低いのが現状です。 

では、ランキング上位を独占した欧州の国々には、どんなやさしい取り組みがあるのでしょうか?
1位:ノルウェー・・・授乳時間も有給扱い
法律で、公的機関の委員会などではそれぞれの性が4割以上を占めなくてはならないとされているノルウェー。
男性の育休取得率が90%だったり、まだ学生であるお母さんのための専用保育園が大学に設けられていたりとそれだけでも驚きですが、2014年には新しい法律ができ働くお母さんが1歳未満の子に母乳をあげる時間が有給扱いになるなど、ますますお母さんにやさしい国になっています。

2位:フィンランド・・・ベビーカー利用者は地下鉄がタダになる
昨年はランキング1位だったフィンランド。小学校から大学まで学費がタダ、保育園の待機児童ゼロ、こどもが3歳まで月に約10万円を支給など羨ましい取り組みが目白押しです!
その上、ベビーカーの利用者は地下鉄や路面電車の料金が無料になったり、育児グッズが段ボールに詰め込まれたマタニティパッケージがもらえるなど、至れり尽くせりですね。

6位:オランダ・・・出産後は産後専門看護師が家に来る
最近では英王室キャサリン妃が、出産当日に退院したことが話題になっていましたが、欧州では産後2、3日で退院するのが主流であり、当日に退院する人も珍しくありません。
そんな欧州の中でも特に珍しい産後ケアの仕組みを持っているのがオランダ。
出産後、母子のケアは助産師から産後専門の看護師(産褥師)にバトンタッチされ、退院後は産褥師が毎日自宅に10日間ほど通って母子の健康管理はもちろん、身の回りの世話までしてくれるのです。
しかもそれがほとんど医療保険でまかなわれるというから驚きです!
出産直後から自宅で過ごすことができるため、お父さんもすぐに育児に参加することができ、その後の夫婦関係・親子関係に良い影響があるとも言われています。
 
日本も女性議員をどんどん増やして、「お母さんに優しい国」に改善されていって欲しいものですね。

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