オペアをされている皆さんですから、Baby-Led Weaning (ベイビー・レッド・ウィーニング)については、すでにご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、これはイギリスで人気になり、最近アメリカでも実践している人が多くなってきた様子の「赤ちゃん主導の離乳食」の方法です。
どういうことかと言いますと、これまで一般的に赤ちゃんが最初に口にする「食べ物」つまり「離乳食」と呼ばれるものというのは、すりつぶした野菜や果物や、どろどろにしたお粥やパンを、親がスプーンで与える、という食事だったわけですが、ベイビー・レッド・ウィーニング(通称略BLW)の場合は、赤ちゃんに最初から大人が食べる状態と同じものを与えるのが特徴です。
以下、ポイントをまとめてみると。
- 生後6ヵ月までは母乳以外あげる必要なし。
- 6ヵ月以降は、親が食べている物と同じものを手で持てるサイズに切り、さまざまな食品を赤ちゃんの前にあげて好きなように遊ばせる(手触り・匂い・味などを遊びながら学ぶ)。
- 親と同じ食卓につき同じものを食べることで家族の一員として楽しい時間を過ごすことが重要。
- 無理に食べさせない。 赤ちゃんは咀嚼力など自らの成長・発達具合に応じ、自分に必要な栄養・食べられるものを知っているので、食べる機会さえ与えておけば自然に食べ始める。
- いきなり何でも与えていいが、料理に塩・砂糖は加えない、ナッツは喉に詰まる危険があるので3歳以降から。
- 親のマネをしたがるので、親が栄養バランスの取れた食事をすることが重要。
例えば、茹でたブロッコリーやにんじんなどの野菜やバナナやリンゴなどの果物、あるいはパンやご飯はそのまま、魚や肉も調理してそのまま与えます。生後6ヶ月ですから、大抵の赤ちゃんは自分でつかんで口に持っていくことはできますが、歯が揃っていない子供も多いので、最初は「ちゃんと噛んで飲み込めるのか?」と心配になる大人も多いようです。が、これが驚くなかれ、赤ちゃんはちゃんとそれなりに咀嚼した上、噛み切れなかったり、飲み込めなかったりした部分は、吐き出したりするのだそうです。
この時点では、まだ食べ物は「遊びの延長」で、おもちゃと同じ感覚で触ったり、においをかいだりするわけですが、噛むことによって食べ物の味が変わったり、形状が変わったりすること、また、食べ物の柔らかさや硬さといった食感、あるいはざらざら、さらさら、といった感触を学んでいく重要な過程にもなるわけです。
子育てには、百人いれば百通りあって、どれが正解、不正解というものではないと思います。それぞれの親御さんの考え方や、家庭の環境などから、各人が自分の子供に適切と思える方法を選択していけばいいと思います。
日本での認知度はまだまだ薄いようですが、今後、試してみようと思われる家庭が多くなるのでは?と予想される、新しい子育て方法のひとつということでご紹介しておきます。
(Youtubeで検索すると、赤ちゃんがもぐもぐしている様子を伺えます)